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タジキスタン南部(紀元前1世紀〜紀元後1世紀)

Akinaka 鞘(獅子と鹿の像).
象牙彫刻,彫刻. 27.7×11.上端の横,二つの半楕円部分には腰のベルトに固定する円い穴がある. 
前面には二つの場面が刻まれる.上部レジスターの場面は獅子の大きな姿が大きく描かれ,後脚で立ち,前脚で小さな鹿を掴む.
鞘の下部の広がった部分に,巻いている猛獣と羊の頭の絵がある.
ペルセポリスのレリーフに含まれる,アケメネス時代の類推から,鞘は紀元前4世紀末から同始めまでに算定される.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 127; 1981, с. 87; ЮТ 23.

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剣の柄(グリフィン像の彫刻)
角彫刻. 11×4.9. 鹿の角に彫られたレリーフ.上部に獅子のタテガミがあり,前面は様式化され,レリーフが盛り上がっている.目を飾るために嵌め込まれていた石は失われている.くちばしは下方に鋭く曲げられ,わずかに開き歯をむき出している.
猛禽の歯は鋭い三角形で小さく彫られ,舌の先は上方へ上がっている.口蓋はモミの木状(八の字)に刻む.滑らかに太くなり,下部の柄に連なる.グリフィンの横顔で,頭と胸はゲルマ(ギリシアの肖像)を想起させる.
側頭部のリングのような三つの丸い突起物が角の下にある.紀元前5世紀から4世紀.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981 в, с. 57 - 58; ЮТ 25.

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リュトン下部(獅子のプロトミ像)
象牙彫刻.8.6×8.2.獅子は前脚(右脚は欠く)を前方に伸ばして横たわるように描かれる.
口は野性的に開かれ,頭は立っている.先が細くカールしたタテガミは胸まで垂れている.目は野性的に開かれ上方に向けられる.耳はそばだつ.動物ProtomのRitonの完成形はIran・Achaemenes期に普及したが、それは,例えばニサのリュトンのように,後の時代である.
図案的に変形された前脚の筋肉はPersepolisのレリーフ像やTakhti SanginのAkinaka鞘にある獅子の足の扱いに類似が認められる.これからリュトンの年代を紀元前5世紀から4世紀とみることができる.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981, с. 57; ЮТ 26.

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HerculesとSirenの戦いを描いた取っ手.
象牙彫刻.10.8×3.7.筒状の取っ手は三つの場面に分けられる.上部(凹形の筒の形状)はAkanf(アカンサス)の若枝と蔓で飾られている.中間(楕円)膨らんだ部分には,Sirenを倒す,二つの同じHercules像のレリーフで飾られている.Herculesは体全体が残り,節のある棍棒を握った右の手は,一撃を加えるために振り上げられている.左の手は,Sirenの長い髪をつかみ,下方に引きおろし彼のももに押付けている.Herculesの足は,片膝をつくSirenをももで抑える.Herculesにとって,獅子に雌鶏,マントにとびつくようである.獅子の脚はHerculesの首の結び目に結び付けられている.
Sirenは裸で,その外観の特徴的細部−雄ヤギの耳−がよく見られる.両者とも筋骨たくましい.戦いの動きはHerculesの振り上げる様,Sirenの起きようとする脚の位置,両者の近接した筋骨たくましい体によって表現されている.
紀元前4世紀から3世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981б, с. 141, табл. V; ЮТ 27.

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Buterol, Hipocamessa
象牙彫刻.6.7×11.8.蛇か魚の尾を持ち,馬の脚と鳥の翼を持つ幻想的な特徴の女を描いたレリーフで飾られる.左の手にはオールを縦に持ち,右手では貝,リンゴあるいは石のような丸い物を投げようとしている.解かれた長い髪は丸く巻いて翻る.顔は長く真っ直ぐな鼻と高い額,入念に描かれたまぶたの大きい目,丸い眉毛とひとみは点で描かれ,唇には笑みがある.風貌の部分についての幻想的な表現は巧みに制作されている.水の要素を示すこの妖精の像の外見はSkylla(スキュラ)やGippokampesseに類似し,Oxaの神の神殿においてはよく見られる.作品の様式から2世紀前半に算定できる.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981б, с. 142, VI; ЮТ 32, с. 25.

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アポロ
塑像,漆喰で塗られ多彩に彩られる.35.0×16.0. 肩まで垂れ下がる巻き毛のある大きめの頭.裸で描かれ,矢筒を携帯する負い紐を付ける(左手に小さな部分が残っている). 紀元前3世紀から2世紀
Лит.: ЮТ 64; ЖСТ 4.

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バクトリア王頭部
雪花石膏.多彩な彩色.塑像.12.0×7.4.男の顔は正面を向き(),顔は下に向けて少し大きくなっている.狭くて長い鼻−西欧風の鼻梁に下半分は少し鉤鼻,鼻孔は弓状に検討されている.深く置かれた目は黒い楕円の輪郭で囲まれ,外側の縁と鼻の丸みとは中断されている.楕円の上方の中心−丸い点−は瞳である.目の上の眉は黒い線で示され,鼻の側面を迂回する.口は小さい.下唇は直線で,小さな半楕円の上唇と隣り合う.顔の下半分は全体が濃く黒い毛で縁取られ,頬ひげとあごひげはいっしょになっている.低い額の上には浮き出てほとんど平らな帯のように(丸く)刈り込まれた髪がある.被り物(kirbasiy)の縁から上は,彼の(丸いあるいは円錐形の)上部は隠されている.環帯Nashchechnikiから平らな布が下がり,側面の部分を隠してあごの高さまで達している.Nashchechnikiの下は丸くなっている.量感表現は明快で自信に満ちている.像は彩色されている.あごひげ,頬ひげ,眉毛,顔の楕円形,目,瞳−黒色で,人物−茶色で,唇−鮮やかな赤で,被り物は白色.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 131, цвет. Вклейка между с. 128 и 129; Литвинский - Пичикян 1981б, с. 140, табл. IV; ЮТ 65; ЖСТ 5.

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少年頭部
雪花石膏.多彩な彩色.塑像.14.5×12.0 紀元前1世紀
Лит.: ЮТ 68; ЖСТ 8.

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ギリシア風の王の頭部
砂,石灰,雪花石膏を混ぜた黄褐色の土.多彩な彩色.塑像.16.0×12.0 ディアデムを付けた髭のない男の頭(体とは別に作られた).ピンクの帯(ディアデム)でまとめられた青黒色の髪は額とこめかみに垂れ下がり,優雅な巻き毛は曲がり,先へ細くなる.乱れた髪は幾つかの部分にまとめられる.深くおかれた目の瞳は顔料(可塑性で分離できない)で彩られている.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 131; Литвинский - Пичикян 1981б, с. 139, табл. III; ЮТ 69; ЖСТ 9.

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奉納品(祭壇とSiren像)
石(台座),青銅(像). 15.8×7.2.二本管の笛を吹く,結婚神SirenのMarsiya像と祭壇のミニチュア.台座の前面には古代ギリシア文字銘文「誓約のためにAtrosok,Oksに捧げた」がある.古文書学の資料によれば,その銘文は2世紀に算定できる.この内容での銘文の決まり文句は奉納の銘文において通例のものである.しかし,そこで述べられるように,寄進者はイラン的名前であるAtrosokを残している.それは「聖なる火で焼かれた」あるいは「神の火に有用な」と訳される.Oksはアム川の古代名であり,同時に,この川の精霊,水の神の名前であるBakshのギリシア語翻訳である.台座の銘文は,Takhti Sanginで発掘された神殿がBaksh-oksの神(あるいは,少なくともそこではこの神が他の神々といっしょに信仰されていた)に捧げられたと考察することを可能にする.紀元前2世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 129 - 131; ЮТ 73; ЖСТ 3.

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奉納品(祭壇とSiren像)
no comment

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有翼のGarpiya
刻印したレリーフ板.鋳物.彫刻.5.5×3.3 紀元前2世紀
Лит.: ЮТ 77.

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二頭の馬を連れ出すSak
青銅.レリーフ.直径4.1 紀元前4世紀から3世紀
Лит.: ЮТ 79.

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ヒョウの行進像
金.トルコ石.鋳物.彫刻・象嵌.2.3×2.9 紀元前3世紀から2世紀
Лит.: ЮТ 80.

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縫い付けのプレート
女性の頭(Gorgon?).銀.刻印.直径5.5 紀元前1世紀
Лит.: ЮТ 81.

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指輪
青銅.直径2.0

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指輪
no comment

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女神.(KalafeとGimati?)
銀.刻印.7.5×4.9 1世紀
Лит.: ЮТ 83.

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1.葡萄の房を持つEros 2.走るEros 3.走るEros 4.走るEros 5.葡萄の房を持つEros 6.リラを奏でるEros 7.鳥(2片) 8.葡萄の房
1.
銅.金箔.刻印.6.2×4.1 4人中3人が走る姿の中で,前に伸ばされた右手に葡萄の房を持って左向きに描かれている.左の手は後ろへ反らし,こぶしは握られている.幼児の体のふくよかさは刻まれたしわで示されている.
同じ細い線は髪型,顔の造作,ヘソや裾の特徴にも見られる.顔,胸,腹は4人中3人において描かれ,脚は複雑な短縮法で描かれている.左足は右足を覆い,前へ出てほとんど四分の三ほど開いている.右は足の裏を外側に返し,側面を見せている. 1世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1979, с. 90, рис. 2; ЮТ 85.

2.
金箔.刻印.6.2×4.1 裸の幼児,4人中3人が右を向き,前方に手を伸ばし,小さな翼を背中にして走る.Erosの顔は生き生きとし,陽気で悪戯っぽい目をして,右に横目を使っている.
髪形は長く波打つカールで,前髪の巻き毛は額の上にある.体の比率は引き伸ばされているが,丸い腹やもも,肉付きの好い足が重くなっている. 1世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1979, с. 89 - 90, рис. 1; ЮТ 86.

3.
銅.金箔.刻印.6.1×5.5 人物の姿勢においてNo.226に大変類似している.
背中に発達し,互いに隠しあう二つの翼を付けて,右に走るように描かれている.しかし,伸ばした両手で葡萄の房を持っている.
1世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1979, с. 89 - 90, рис. 3; ЮТ 87.

4.
銅.金箔.刻印 5.6×4.3 1世紀
Лит.: ЮТ 88.

5.
銅.金箔.刻印.6.1×5.5 1世紀
Лит.: ЮТ 89.

6.
銅. 金箔. 刻印. 4.8×4.4. 坐っている様が描かれ四分の三であり,リラを奏している.顔は真剣である.視線は観客に向けられ,いくらか悲哀がある.
No. 226とよく似ているが,その顔はより大きく前に向けられている.同様な,しかしさらに太った体つきは完全に子どもの体である.同じく幼児のしわ,特に足においては時として異様でもある.
Erosの手には八弦のリラがある.刻印の上の彫刻がリラの構造的・装飾的な部分−弦のある棹,楽器の胴の化粧張り−を示している.Erosの姿勢は自然で自由である. 1世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1979, с. 90 - 94, рис. 4; ЮТ 90.

7.
銅.金箔.刻印.3.2×1.3 明らかにErosの像や葡萄の房(No232)や同じ蓮の花のように同一物の装飾であった. 1世紀
Лит.: ЮТ 91.

8.
銅.金箔.刻印.1.9×1.5 1C
Лит.: Литвинский - Пичикян 1979, с. 95; ЮТ 92.

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象頭部(家具の部分)
象牙彫刻.8.2×6.0 象の頭の上には,真珠による球形で二つの円盤状の締め具によって貫かれた長枕が冠されている.大きい前頭部,耳や鼻は鮮明に区別されている.象牙製備品の部分による多量の断片がOxa神殿から得られている.それらの中,幾らかは写実的描写が主題である. 
紀元前2世紀から1世紀
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981, с. 213, рис. 19; ЮТ 105

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Alexander Macedonian像
象牙彫刻.3.6×2.8 Herculesの姿をしたMacedoniaのAlexsanderが…なミニチュア…鞘口の前面に描かれる.頭はほぼ真っ直ぐ前,幾分左を向き,ほとんどわからない程に左腕のほうに傾いている.目は互いに接近し深く置かれている(瞳は区別されていない)が,堂々とした眉の上の額は,目に覆いかかることのない程に前へ張り出している.
眼差しは観衆のほうへ向けられている.顔の丸い楕円は獅子の皮製のヘルメットで締められている.獅子の上あごは額に冠し,下あごは英雄のほほをヘルメットの環帯Nashchechnikiの形で覆っている.Alexsanderの頭の後ろに,翻るタテガミの巻き毛が細かく模られている.
胸には獅子の前脚がHerculesの結び目(一方の脚と毛皮の部分は左の腕のうえに残されているが,右脚と結び目は失われている)で締められている.顔は擦る切れた状態で,鼻と唇は少し消えている.また額と鼻梁の皺や細められた目がなくなっているのにも注目すべきである.紀元前3世紀に特徴的である.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 131; Пичикян 1983; ЮТ 103.

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象牙板,バクトリア人の狩猟場面
象牙彫刻.21.3×6.2 二人の騎馬の猟師が弓を射ている.数頭の山羊が殺され,野ウサギやキツネが猟師から隠れようとしている.板全体の地は走りまた殺された獣でいっぱいである.板の中央には二本の矢で傷ついた雌獅子が描かれている.雌獅子は傍にいる二頭の子どもを救おうと,猟師に飛びかかろうと身構えている.全体の構成としては,たいへん動的である.紀元前後
Лит.: Литвинский - Пичикян 1980, с. 128 - 129; Литвинский - Пичикян 1981б, с. 143; ЮТ 107, с. 29.

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Protomy型の環,横たわるスフインクス
Electr(金と銀の合金).3.5×2.2 二つの部分−細くなっていく先端が耳に通される,針金の弧から組み合わされた部分と,軸套を介して弧の部分と固定され,Elektrの薄板から製作された,イヤリングそのものの部分−からなる.環は女性の顔と胸をした横たわるスフィンクスを描いている.髪型は平らな帽子の下に見える.獣の前脚は刃物で三本の指爪に分けられ,肘の関節のところから前に伸ばされている.腕から縦に上がる翼は,体と顔にぴったりと付けられている.羽根は,刻み目をつけたElectrの針金を半円形に半田付けしたもので,水平に四列を呈す.二本の刻み目のついた薄い針金がうなじで,つり包帯のように交叉し,胸において末端で予備として巻いている.軸套は,同じく刻み目を入れた針金を半田付けした四つの縁飾りで装飾される.
紀元前2世紀から同1世紀 1951 任意採集
РМ инв. 1478. Лит.: Линде 1952; КВ 300.

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Falar,若いDionysiac像
青銅.金箔.裏面からの刻印.金箔への彫刻.直径14.4から14.5 二枚の丸い板−表面と裏−から構成され,青銅の縁(幅4.5mm)と十一の鋲によって固定されている.表面において,若いDionysiacの胸像(腕は前に伸ばされ,頭はわずかに右に開く)が高レリーフ(高さ3.4から1)で創作されている.楕円による輪郭の顔はきめ細かく模られている.額は低く広い.前額ははっきりとして前に出ている.目の切り込み(象嵌は残っていない)は大きく広げられ,鼻は長くて狭く,口は小さくふっくらとしており,アゴと首は荘重で広い.襞のあるチュニックは両腕を覆い,襞をともなって胸まで垂れている.下には,前の断面とともに,内の衣服の端が見える.帯・ベルトが,額の下の部分を隠しながら,頭を覆っている.髪は,真っ直ぐな分け目によって,二つの等しい部分に区切られている.それらの側面に従って,二つの左右対称な髪の毛が巻いている.それらは翼あるいは角に似ている.二つの大きな多弁の花があり,それらからはツタの姿に様式化された大きな先の尖った葉が落ちている.頭の側面にそって(右でそれらはより良く保たれている),葉から螺旋形にねじれた長い巻き毛が落ちている.全体として,Fala
r上の像は,Praxitelesによって作られた若いDionysiacの様相に戻っていく.しかし,多くの細部はBactoriaのTorevt職人によってなされ,大雑把で図案的になり,時として元々の内容が失われた.Falarの裏面ではベルトを通すための留め金が鋲で板に固定される.それはFalarに十字に固定されている.
紀元前1世紀から1世紀
РМ инв. 1610. Лит.: Тревер 1958; Тревер 1961; КВ 301.

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小板,丸くなった馬の像
金.2.6×3.6 型で押し出した薄板で作られている.馬は脚を折り曲げ頭を後ろに回して描かれている.中ほどの首と体は「縁」を通っている.馬の耳と蹄は,丸いくぼみから外に出る三角のくぼみを伴って,同様に作られている.肩甲骨とももには丸いくぼみがある.タテガミと尾は刻み目で示されている.四つの丸い穴.小さな穴は蹄の間,尾の下と鼻孔にあり,大きな穴は,縁が裂けながら,頭の下にある.
Могильник БМ-V. 1世紀から2世紀

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Fibula
金.トルコ石.ガラス・ペースト. 継ぎ手−針金の断面の丸い部分からの鉤.盾状部は二つの部分からなる.大きい部分は丸く,小さい部分は弓形である.それらはピラミッド状の穀粒型で縁取られる.盾状部の内側は,トルコ石とピンクのガラス・ペーストからなる入れ子(金の仕切りは半田付けされている)を形づくっている.
Могильник БМ-VII. 1世紀から2世紀 Лит.: Седов 1979, с. 584 - 585; ЮТ 157.

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環,「アンフォラ型」(一組)
金.青銅.真珠.ガラス・ペースト 1.5×2.5,1.4×2.3 
薄い青銅の針金と巻かれた可動部の継ぎ手からなるリング.弓部には,No271と同類の「アンフォラ型」の懸け具がある.「アンフォラ」の真中部分は真珠であり,上部と下部は外側に金箔を施した暗いガラス・ペーストからできている.「アンフォラ」のノブは完全にイルカの形に模られている.継ぎ手の棒の末端は真珠とピラミッド状の穀粒型である.横の継ぎ手はなくなっている.
Могильник БМ-V. 1世紀から2世紀. Лит.: см. 266; ЮТ 167 - 168.

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環,金の雄鶏の形(一組)
金.銀.真珠 2.3×3.1,2.3×3.5 三つの部分からなる.耳に通す環(片方のリングのみに見られる−銀),雄鶏の金像と三日月形と真珠の連結部分.翼は,鳥の中空の体に作られた溝に差し込まれた,金の小片上に編み細工の三列を半田付けして出来ている.このようにして小片を固定させる,尾羽もまた翼と同じ技巧で作られている.翼と尾羽の付け根には横列の編み細工がある.鶏冠は鳥の体を形作っている同じ小片の延長である.鳥の足も平らな金の小片から切り出され,小さな連結子を使って体に結合されている.おそらく,半田付けのための面積を広げる必要があったのであろう.耳に通す環は,鳥の羽の間において,他の一つに対して直角に半田付けされた二つの小さなドラム−コイルの上を貫いて通る.縁取られた目の表現に,また同じく下部ドラム上端の装飾と仕上げにも,薄いよった針金が使用された.真珠や三日月の形をした末端のついた針金の下げ飾りは,翼の締め具(2)の所や鳥のクチバシ(1)から下がっている.
Ksirovの墓. Fence 5. 紀元前1世紀から2世紀.
Инв. 42/1 - 2. Лит.: Денисов 1979, с. 577 - 578; Денисов - Грене 1981, с. 307 - 314, табл. V, 1; ЮТ 181 - 182.

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金.トルコ石,ガーネット(?).連結部分の長さ5.9,プレート本体部分1.8,No.285と同類.針金の連結部の残っている長さは2.6cm.その末端部分は薄い金のシート(直径1.25)である.トルコ石とガーネット(?)の嵌め込みも残っている.
Ksirovの墓III, fence 19. 紀元前1世紀から2世紀 Инв. 47/1. Лит.: ЮТ 180.

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アンフォラ型の環(一組)
金.グラス・ペースト 1.5×2.6,1.3×2.3, 継ぎ手は失われ,「アンフォラ」の形をした連結部分だけが残る.金の軸は,4つの穀粒の玉で終り,軸に通した3つのビーズでアンフォラの胴を構成している.上にどっしりとした連結のためのリングがあり,それには明らかにイルカを模った形の横の取っ手が二つ付けられている.
1世紀から3世紀 Лит.: Фаязова 1977, с. 35; ЮТ 217

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バックル(野生の猪を狩る場面)
金.鋳物.5.3×5.4 矩形の枠組みは二つの切れで分けられたOvaで飾られている.枠組みの内側には野生の猪を狩る騎士のがっしりとした姿がある.毛を短く刈ったタテガミの馬が後ろ足を屈めている.馬具は馬の尻と首と鼻の部分に見える.半円形の後部鞍頭のある鞍.丸い縁の長い馬の衣装は騎士の脚よりも下まで垂れ下がっている.鐙はない.房で飾られた紐は鞍から両方向に垂れている.前の房は花のつぼみの形状である.馬の尾は脚の間に付けられ,省略されている.尾の先端は結び目になっている.騎士は体を反転して座っている.顔は良く保存されていない(右半分が擦り切れている).なめらかな髪型は髪を頭の後ろに流して結ぶかお下げにする.騎士は,広い袖のある長いガウンを羽織り,細いベルトを腰に締め,左側で掻き合わせている.広い袖と衣服の下端の折り目は深い溝で模られている.縁は肘の下まで下がっている.広い乗馬用ズボンは足首できつく締められている.右足先は概略的に示されている.つま先は下を向いている.騎士の右手は右の耳まで挙げられ,見たところでは槍の柄を掴んでいるようである(その小さな部分だけが残されている).肘で曲げられ,腰の高さで前に伸ばされた左手は,同じ
く今は失われた槍を掴んでいた.枠組みの右の低い位置に,傷つけられた野生の猪がいる.力強い犬歯がある鼻先は下に向けられ,前脚のひづめに押付けられている.毛皮は短く,細かい線で表現されている.立派な耳には嵌用のくぼみがある.猪の体に大きなくぼみ(滴の形−コンマの形)があり,わずかな残余物から判断して,バックル枠組みのOvaと同様,青いガラス・ペーストが詰められていた.バックルの裏面(枠組みの隅々)には固定用のしっかりとしたループ(一つは失われている)がある.
1世紀から2世紀
Лит.: ЮТ 117.

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