タジキスタン南部(紀元前1世紀〜紀元後1世紀) - Buterol, Hipocamessa

象牙彫刻.6.7×11.8.蛇か魚の尾を持ち,馬の脚と鳥の翼を持つ幻想的な特徴の女を描いたレリーフで飾られる.左の手にはオールを縦に持ち,右手では貝,リンゴあるいは石のような丸い物を投げようとしている.解かれた長い髪は丸く巻いて翻る.顔は長く真っ直ぐな鼻と高い額,入念に描かれたまぶたの大きい目,丸い眉毛とひとみは点で描かれ,唇には笑みがある.風貌の部分についての幻想的な表現は巧みに制作されている.水の要素を示すこの妖精の像の外見はSkylla(スキュラ)やGippokampesseに類似し,Oxaの神の神殿においてはよく見られる.作品の様式から2世紀前半に算定できる.
Лит.: Литвинский - Пичикян 1981б, с. 142, VI; ЮТ 32, с. 25.

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