タジキスタン南部(紀元前1世紀〜紀元後1世紀) - 環,金の雄鶏の形(一組)

金.銀.真珠 2.3×3.1,2.3×3.5 三つの部分からなる.耳に通す環(片方のリングのみに見られる−銀),雄鶏の金像と三日月形と真珠の連結部分.翼は,鳥の中空の体に作られた溝に差し込まれた,金の小片上に編み細工の三列を半田付けして出来ている.このようにして小片を固定させる,尾羽もまた翼と同じ技巧で作られている.翼と尾羽の付け根には横列の編み細工がある.鶏冠は鳥の体を形作っている同じ小片の延長である.鳥の足も平らな金の小片から切り出され,小さな連結子を使って体に結合されている.おそらく,半田付けのための面積を広げる必要があったのであろう.耳に通す環は,鳥の羽の間において,他の一つに対して直角に半田付けされた二つの小さなドラム−コイルの上を貫いて通る.縁取られた目の表現に,また同じく下部ドラム上端の装飾と仕上げにも,薄いよった針金が使用された.真珠や三日月の形をした末端のついた針金の下げ飾りは,翼の締め具(2)の所や鳥のクチバシ(1)から下がっている.
Ksirovの墓. Fence 5. 紀元前1世紀から2世紀.
Инв. 42/1 - 2. Лит.: Денисов 1979, с. 577 - 578; Денисов - Грене 1981, с. 307 - 314, табл. V, 1; ЮТ 181 - 182.

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