タジキスタン南部(紀元前1世紀〜紀元後1世紀) - Falar,若いDionysiac像

青銅.金箔.裏面からの刻印.金箔への彫刻.直径14.4から14.5 二枚の丸い板−表面と裏−から構成され,青銅の縁(幅4.5mm)と十一の鋲によって固定されている.表面において,若いDionysiacの胸像(腕は前に伸ばされ,頭はわずかに右に開く)が高レリーフ(高さ3.4から1)で創作されている.楕円による輪郭の顔はきめ細かく模られている.額は低く広い.前額ははっきりとして前に出ている.目の切り込み(象嵌は残っていない)は大きく広げられ,鼻は長くて狭く,口は小さくふっくらとしており,アゴと首は荘重で広い.襞のあるチュニックは両腕を覆い,襞をともなって胸まで垂れている.下には,前の断面とともに,内の衣服の端が見える.帯・ベルトが,額の下の部分を隠しながら,頭を覆っている.髪は,真っ直ぐな分け目によって,二つの等しい部分に区切られている.それらの側面に従って,二つの左右対称な髪の毛が巻いている.それらは翼あるいは角に似ている.二つの大きな多弁の花があり,それらからはツタの姿に様式化された大きな先の尖った葉が落ちている.頭の側面にそって(右でそれらはより良く保たれている),葉から螺旋形にねじれた長い巻き毛が落ちている.全体として,Fala
r上の像は,Praxitelesによって作られた若いDionysiacの様相に戻っていく.しかし,多くの細部はBactoriaのTorevt職人によってなされ,大雑把で図案的になり,時として元々の内容が失われた.Falarの裏面ではベルトを通すための留め金が鋲で板に固定される.それはFalarに十字に固定されている.
紀元前1世紀から1世紀
РМ инв. 1610. Лит.: Тревер 1958; Тревер 1961; КВ 301.

no253.jpg
779x771 (89,705 bytes)