タジキスタン中部(5〜8世紀)

頬ひげの青年
木.大型彫像.高さ1m.身体と頭は一木造である.手首から指先の掌部分を含めて,前膊部分は別に硬い木で造られ,木製のピンや釘で固定される.頭は頭頂部が目塗りされており,それを後ろへ撫で付けた,波打った毛が覆っている.顔は入念に磨かれている.鼻は鉤鼻で真っ直ぐ,より大きい真っ直ぐな口髭(髭の端から端は10cm).目はより大きいアーモンド状であり,眉は真っ直ぐである.首は高く,上に向かって狭められる.首,頭,両耳,そしてまた指には,そこに金属片(釘,針金?)が通された痕跡としての穴がある.半分座った姿勢(おそらく,彫像は特別な台座の上にあった).
胴は磨かれていない.右手は肘のところで曲げて前へ伸びる.指は拳に握りしめられ,直径2.2cmの細長く丸い物を掴んでいた(槍の柄,杖など).左手もまた前へ伸ばし,掌を上に反す(親指を曲げ,人差し指に押し付ける).表現のある種の簡略さにも関わらず,身体の部分(指,しわ,皮膚など)は疑いない確実性で描写されている.6世紀(?).Kuhi Surkh(Leninabad,Aini地域),1979年3月,洞窟内で偶然に収集.
КП 590/979.
Лит.: Мухтаров 1982, с. 15-20; Якубов 1983, 181-185; ЖСТ 42.

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頬ひげの青年

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輝く光環
真鍮.直径8.7.先が尖った上方に広く開いた輪.その中央に歯−光線をつけた円盤(直径5から5.5,20個の歯が円盤全体にあり,円盤の外郭にそって不均等に配置されている)がある.裏面には半田付けの痕(おそらく,像 КП 590/979 の頭を飾っていた,冠に固定するための痕).
КП 590/958. Лит.: see КП 590/979.

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杖頭
高さ34.5,幅9.2.開口の穴(杖あるいは柄に付けるための)がある三角の板から,曲がった末端に山羊の頭をつけた三本のらせん状にひねった棒が上方へ延びる.引き伸ばされ,ほとんど三角の線になる山羊の鼻先は狭く,交錯する三角の断面,二枚の鉄板から作られている.角は,上部にのこぎり状の縁がある三日月の形.
КП 590/959. Лит.: see КП 590/979.

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ブーツ
皮.高さ34.5,幅10.4.二枚の黒褐色に染めた皮から縫われている.ブーツの胴部は型押しで飾られる.ブーツの上部はなめらかである.
КП 590/959. Лит.: see КП 590/979.

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