妙法蓮華経 巻六 鳩摩羅什訳
MS00512





●概要

辛未年2月7日(五代写)
稲ワラ+糸(大麻あるいは苧麻)。
26×1042cm


●分析結果

五代(907年以降)作とされている巻子本(妙法蓮華経)MS00512に見出された稲わらを用いた紙


(a)    (b)

 長大な巻物の紙(料紙)はすべて、このような細長い繊維でできており、中国の古い紙である、麻、楮の繊維と著しく異なる(a)。 この紙の表面に植物の葉の断片が残存しているのが見出された。分析の結果、稲の葉であることが判明した(b) 。


(c)    (d)

 葉とともに、茎の断片も見つかっている。分析の結果これもイネの茎であることが判明した(c) 。しかし、またところどころに糸が付着していることがわかった。顕微鏡写真の分析から、麻糸であることが判明した(d)。
 これらの事実は、この紙が、古くからの中国の紙材料である麻布に、稲わらを加えて作られたものであることを示している。この経典の用紙が稲わらを使った紙作りの最も初期の紙のひとつであることが分かった。


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