カローシュティー木簡
MS11107





●概要

西域文化資料11107
4.1×15.0cm

 カローシュティー木簡7点の中、最も文字が鮮明に残る。木簡の形態、文字の形、使用される用語・人名などはニヤ文書と一致しており、ニヤ遺跡周辺で入手された可能性が高い。ポプラ材であることが、細胞組織写真から証明された。


●分析結果
最古の仏典カロシュティー木簡の材質


(a)    (b)

 仏教経典の最古の姿を留めるとされているカロシュティー語で記された木簡の組織写真である。用材は、ポプラとされている(以前の研究では日本のドロヤナギ:Populus maximowiczii に相当すると記してある)。用材の板目組織 (a) 、同柾目組織 (b)を観察し、同属のヤマナラシ(龍谷大学瀬田里山に生育する)の組織と比較した結果、確かにヤナギ科ポプラ属の木材のであることが科学的に判明した。



木簡の用材同定のための比較木材の組織


(c)    (d)

 ドロヤナギは滋賀県には深山にまれに生える植物であるので、すぐ近くの龍谷大学瀬田里山の同属(ヤナギ科ハコヤナギ属)のヤマナラシ(ハコヤナギ: Populus sieboldi)を採取しその材組織を調べ比較した。
 (c) 板目組織。 (d) 柾目組織。どちらもカロシュティー木簡の材組織と極めてよく似ている。この観察から、カロシュティー木簡が確かに、ポプラ材からできていることがわかった。


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