研究概要

オペレーティングシステムやミドルウェアなど,情報システムの基盤となるシステムソフトウェアに関する研究を行っています.

  • 分散オペレーティングシステム
    複数の計算機がネットワークで接続された環境では,各々の計算機を適切に協調させることで,計算機資源を効率的に利用することが可能となります.これを実現できる位置透過な資源管理を行うオペレーティングシステムの構築を行っています.
  • リアルタイムオペレーティングシステム
    時間制約を有するシステムにおいて,オペレーティングシステムが提供すべき機能やその実現方法について研究しています.特に,動作するアプリケーションが動的に変化し,また,様々なデバイスが混在するような複雑な環境を対象としています.
  • デバイス管理
    様々な情報を取得するセンサや音声・映像を出力するデバイスを,計算機を中心としたネットワークで接続し利用することが可能になってきています.このような環境を積極的に活用するために,空間などの実世界の情報を考慮した資源管理を実現します.
  • ネットワーク
    複数の機器を協調させ高度な機能を実現するためには,機器間での通信が重要になります.単純なクライアント・サーバ型の通信だけでなくP2P型の通信を用い,より柔軟に環境の変化に適応することが可能な通信方式について研究しています.

シーズ概要

「複数の機器を同時に管理可能なオペレーティングシステム」
複数の機器を同時に管理可能なオペレーティングシステムの研究・開発を行っている.本システムでは,カーネルが管理する資源を抽象化することによって,複数の機器にまたがって単一のカーネルを動作させる.単一のシステムで複数の機器を同時に管理すると,すべての機器の資源や状態を考慮した一括管理が実現され,システム全体の効率化が可能となる.
また,各機器の位置を意識することなくその資源を利用することや,動的に新たな機器を追加したり一部の機器を切り放したりすることが可能である.さらに,機器の抽象化により,仮想的なデバイスを容易に実現できるようになるため,システムの運用を低コストで柔軟に行うことが可能となる.

(研究成果の展開例)

  • 複数の機器が密接に関連し協調動作するような環境で,すべての機器を一括管理するための基盤システムとして使用する.
  • 停止することができないシステムにおいて,保守のための機器の切り放しや,性能向上のための新たな機器の追加を行う.

「Java仮想マシンの性能向上や適用範囲の拡大に関する技術」
複数のプロセッサを有効に利用できるJava仮想マシンにより,高性能のJava実行環境を実現する.これによって,Javaでは十分な実行速度が得られないといった従来の問題を解決する.
また,実時間性を考慮したスケジューリングやガーベジコレクションを行うことによって,例えば組み込み分野など,Javaの適用範囲を広げる.